地下アイドルの定義とは?ライブアイドル・ローカルアイドルについても解説

現在は、アイドルの文化が細分化しており、活動のスタイルによって、さまざまな名称が用いられるようになりました。

「地下アイドル」「ローカルアイドル」「ライブアイドル」といった呼称がありますが、こうしたワードは、アイドルの現場に明るくない人であれば違いがわからないかもしれません。正体がわからないと、ライブなどのイベントに足を運ぶのも、少々ハードルが高く感じられるのではないでしょうか。特に、「地下アイドル」はネガティブな話題で世間を騒がせることもあります。良くない印象をお持ちの方も多いでしょう。

そこで、この記事では、いわゆるメジャーアイドルではないアイドルを「地下アイドル」「ローカルアイドル」「ライブアイドル」の3種に分け、それぞれの定義について解説します。アイドル文化を少しでも理解するきっかけにしていただければ幸いです。

ぽろん
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呼び方は違ってもみんなアイドルだぽろ!

地下アイドルの定義とは?

メジャー(地上)アイドルに対して、地下(インディーズ・アンダーグラウンド)で活動しているアイドルを、一般的に地下アイドルと呼びます。

「地下アイドル」という呼称の歴史は古く、1990年代後半には使われ始めていたようです。もともとは、メジャーを主戦場にしていないアイドルが多く出演していた東京のライブハウスが地下にあったことから、会場の立地の問題で「地下アイドル」と呼ばれ始めたと考えられています。メジャーアイドルと対称的なファンとの近い距離感、密なコミュニケーションが支持され、少しずつシーンとして大きくなっていきました。

2000年代後半には、地下アイドルからメジャー化するグループも増加。この頃には、「地下」という言葉の印象の悪さから、呼称を改めようという動きが生まれてきました。そうした流れのなかで生まれたのが、上述した「ライブアイドル」です。

ライブアイドルと地下アイドルはともにライブを活動の中心としており、定義上の違いはあいまいです。一方、近年は、過酷な競争、売上を目的とした過度な営業、ファン・事務所とのトラブルなど悪いニュースが目立ち、揶揄する意味で外部が「地下アイドル」というワードを使うケースが増えてきています。アンダーグラウンドな立ち位置を明らかにするために、自ら「地下アイドル」を謳うグループも少なくありません。

ローカルアイドルの定義とは?

ローカルアイドルとは、特定地域に根ざし、その拠点を中心にした活動を行うアイドルのことです。「ロコドル」「ご当地アイドル」「地元アイドル」などとも呼ばれています。

当初は、特産品に代わる街おこしの施策として始まりました。2000年代半ばごろからブームといえる状況が生まれ、日本全国でローカルアイドルが相次いで誕生。現在は地域を盛り上げる目的を越え、全国区のアイドルとなる足がかり的な活動としても認識されています。

地域色を強く打ち出し、地元のファンと近い距離感を構築することが特徴です。メジャーなアイドルでは実現できないフットワークの軽さで、地元の小規模なライブハウスや地域のイベントでの露出を活発に行います。出身地域を代表し、別地方でのイベントに参加することも少なくありません。

なお、一般的に東京のアイドルはローカルアイドルに含まれません。例外的に、東京23区以外を活動にしているアイドルは、「ローカルアイドル」と呼称されることがあります。

札幌にも多くのローカルアイドルが存在します。北海道には一年を通して地域のイベントが多く、ローカルアイドルのパフォーマンスを観る機会が豊富です。

ライブアイドルの定義とは?

ライブアイドルとは、メディアに露出することが少なく、ライブなどファンと直接接するイベントを活動主体としているアイドルの総称です。比較的小規模な事務所に所属していることが多く、なかには無所属のグループもあります。

ライブアイドルは近年細分化しており、一言で定義づけることは困難です。代表的な意味合いとして「メジャーになるための、下積み的な活動を行っているアイドル」というものがあります。この意味合いでは、「インディーズアイドル」「アマチュアアイドル」といったニュアンスに近いといえます。

「ライブアイドル=ライブ活動で生計を立てているアイドル」という見方もあります。実際に、ライブのチケット売上や物販の売上が、ライブアイドルの活動における主な収入源となります。パフォーマンスを行う会場も小規模なライブハウスが多いため、ファンにとっては近い距離で応援できて、経済的にも直接援助できる点が魅力です。

2010年代ごろからは無数のライブアイドルが相次いで誕生し、グループ間の競争が激しくなっていきました。多くのグループがそれぞれの個性を模索する状況が続いています。そうしたなかで、後述する「地下アイドル」として先鋭化するグループも目立つようになりました。

地下アイドル・ローカルアイドル・ライブアイドルの特徴まとめ

以上をもとに、地下アイドル・ローカルアイドル・ライブアイドルの特徴をまとめると以下のようになります。

地下アイドルアンダーグラウンドなシーンで活動している。
ローカルアイドル地域に根ざした活動を行っている。各地方のライブハウス・お祭り会場でのパフォーマンスが中心。
ライブアイドルライブが活動の中心。ライブ活動で生計を立てていることも。

地下アイドルは問題ばかり?

近年、事務所との金銭トラブル、行き過ぎた営業活動、ファンとのつながり、ファン同士のいざこざなど、地下アイドルに関するネガティブな話題が目立ちます。「地下アイドル」という言葉も、そうした印象・イメージを助長しているのかもしれません。

確かに、地下アイドルシーンにおけるファンとの近い距離感は、トラブルにつながることもあります。管理能力を欠いた運営事務所が、所属アイドルをぞんざいに扱うケースも後を絶ちません。また、主張の強いファン同士が集まるため、いさかいが生じるケースもあるでしょう。

一方で、そうしたイメージから脱却しようと、誇りを持って活動・応援しようという人も確かに存在します。「地下アイドル」という呼称を改めようという動きは、そうした変革のひとつといえるでしょう。

ファンとの距離が近い、アンダーグラウンドなアイドル活動のシーンはまだそれほど歴史が長くありません。つまり、改善していく余地がまだ多く残されているということです。アイドル・運営・ファン、それぞれの立場に関係なく、一人ひとりが当事者意識を持ってクリーンな行動を心がければ、上述したような世間のイメージも変わっていくかもしれません。

定義を気にせずアイドルを応援しよう

今回紹介したのは、日本のアイドル文化の基礎知識的なものです。アイドルを応援するうえで、過度に意識する必要はありません。それぞれのシーンに独特の文化はありますが、メンバー、及びファンは新しいファンを例外なく迎え入れてくれます。今回紹介した3種のアイドルに共通しているのは、ライブ活動を積極的に行っていること。興味を持ったなら、そのアイドルがなんと定義されているのか気にせず、ぜひイベントに足を運んでみてください。

ぽろん
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どんな場所にいても輝いているアイドルがぽろんは大好きだぽろ!

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